1年間で応用情報・統計検定準1級・データベーススペシャリストに合格した話

目次

こんにちは!RSSのデータエンジニアである、3年目のS.Y.です。
今回は、タイトルにある3つの試験について、合格体験記を書こうと思います。

ちなみに弊社には、合格したら受験料を全額補助してもらえる制度があります。
一発合格すれば自己負担なく資格取得できる、というわけですね。これは非常に助かりましたし、「一発で決めよう」というモチベーションに繋がりました。あと1年も同じ勉強をしたくなかったのもありますが。

それぞれの試験の概要、受けようと思った背景

応用情報技術者試験とは

ITエンジニアとしてのレベルアップを図るには、応用情報技術者試験(以下、応用情報)がお勧めです。技術から管理、経営まで、幅広い知識と応用力が身に付き、システム開発、IT基盤構築などの局面で、高いパフォーマンスを発揮することができます。
(引用元:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/ap.html

文系未経験ということもあり、開発系の知識全般について、網羅的に浅く広く学んでみたいと思っていました。基本情報は1年目のときに合格していましたが、より深く知識を定着させるため、受験を決意しました。ただ、一番のきっかけは上司の勧めです。


統計検定準1級とは

ビッグデータ時代の到来とともに、統計的な考え方を身につけ統計学の様々な手法を正しく理解して、現実の諸問題の解決に役立てる力がますます求められる時代となりました。

自然科学や人文社会科学の学問分野にとどまらず、ビジネスでの日々の意思決定や政府の政策立案・評価においても、データに基づく客観的な判断が必要です。計算機の発達とともに統計学の諸手法を容易に使える環境が整ってきましたが、問題に応じて適切な手法を用い、結果を正しく解釈する能力をつけることによって、初めてそれらのツールを強力な武器とすることができます。

統計検定準1級(以下、統計検定)は、統計検定2級までの基礎知識をもとに、実社会の様々な問題に対して適切な統計学の諸手法を応用できる能力を問うものです。
(引用元:https://www.toukei-kentei.jp/grade/grade_pre-1

普段の業務はデータエンジニアリングが中心ですが、データサイエンスを用いた分析をしたいという思いがありました。そこで、データサイエンスの基本は統計学ということで、受験することにしました。ちなみに2級は2年目のときに合格しています。


データベーススペシャリストとは

企業活動を支える膨大なデータ群を管理し、パフォーマンスの高いデータベースシステムを構築して、顧客のビジネスに活用できるデータ分析基盤を提供するデータベース管理者やインフラ系エンジニアを目指す方に最適です。
(引用元:https://www.ipa.go.jp/shiken/kubun/db.html

データエンジニアリングの業務をしていると、そもそもの設計上の問題で欲しいデータが取れなかったりします。そんなときに「設計から入ってみたいなあ」なんて思うわけですが、DB設計に関する知識には不安がありました。DB設計に必要な最低限の知識を身につけることが、今回の受験の目的でした(以下、DBと表記します)。

試験結果

まずはそれぞれの点数を書きます。いずれの試験も6割で合格です。

①応用情報
午前得点:81.25点
午後得点:65.00点

午後試験の内訳は、自己採点ですとこんな感じです。2点ずれていました。

セキュリティ:15
アルゴリズム:16
データベース:12
組込システム:7
システム監査:17

②統計検定
評価得点:65

③DB
午前Ⅰ:免除
午前Ⅱ:76.00点
午後Ⅰ:78点
午後Ⅱ:63点

どれもギリギリですね…。

スケジュール

応用情報の受験を決意したのが、2年目終盤の2月上旬でした。
それからデータベーススペシャリストを受験する10月半ばまでのスケジュールです。

2月上旬:応用情報申し込み。アプリで午前試験の過去問をやるも、全然解けない(体感3〜4割)。
~3月末:午前試験の過去問をひたすら解く。7割は安定して取れるようになる。
4月上旬:ここまで午後試験ノータッチ。慌てて勉強開始。
4/20:結局午後試験の完成度は低いままで、運が良ければ受かるくらい。
4月下旬:応用情報の疲れから、しばし休憩。
5月上旬:統計検定の勉強開始。ワークブック(後述)に取り組む。しかし全然解けない。
6月中旬:苦しみながらも、ワークブックを一通り完了。しかしあまり身についた実感は無し。
7月上旬:ワークブックの問題を、間違えた問題が解けるようになるまで何周も解く。
7/7:統計検定を受験し、合格。
7月中旬:応用情報のときと同じく、疲れから休憩。
7月下旬:DBの勉強開始。午前Ⅱを解いたところ毎回6割超えだったので、午後試験に注力することに。
8月中旬:本を一通り読み、全体感を掴む。
8月下旬:午後試験の過去問開始。
~9月末:午後試験をひたすら解く。しかし全然点数が上がらない(3〜4割)。
10月上旬:思い切って午後Ⅱを物理設計から概念データモデルに変更。しかし点数は上がらない。
10/13:諦め半分で受験。ブドウ糖のお陰で頭が冴える。手応えは半々。

勉強法

使った書籍など

応用情報

■『応用情報技術者試験-全問解説』(アプリ)
午前試験の過去問演習に利用しました。チェック機能や達成率の表示が嬉しい点です。広告は課金して非表示にしました。

■『キタミ式イラストIT塾 応用情報技術者』
イラストが多く、読みやすいと思いました。勉強のハードルを下げてくれる一冊です。先程のアプリで間違えた問題をこの本で復習する、という流れを繰り返していました。

■『応用情報技術者 午後問題の重点対策』
午後試験は記述式なので、自己採点が難しくなります。しかし本書には、正解の答案になるにはどこを押さえれば良いのか、それは問題文のどこから読み取れるかなど、試験で点を取るためのエッセンスが詰まっています。

過去問はこの本の収録分だけで済ませましたが、本当はもっと解きたいと考えていました。


統計検定

■『統計検定準1級対応 統計学実践ワークブック』
使った本はこれだけです。過去問も買いましたがPBTとCBTでは傾向が違うということで、この本に注力しました。本番の試験は本書の例題の改題が多く、実感としてもこの本で十分だと思います。1週間に2〜3章ほどのペースで進めました。

■とけたろうさんの動画、note
2級のときにも、とけたろうさんにはお世話になりました。noteは有料コンテンツではありますが、値段以上の価値があります。


DB

■『情報処理教科書 データベーススペシャリスト』
全体像の把握と基礎知識の習得に利用しました。おすすめの勉強法だったり覚えなくていいことだったり、試験に受かるためのポイントが押さえられています。文章も語り口調で読みやすく感じました。初めの一冊としておすすめ。

■『データベーススペシャリスト「専門知識+午後問題」の重点対策』
年度別ではなくテーマ別に、解いておくべき問題を取り上げてくれています。当たり前ですが、目指すべきは「過去問を解けるようになる」ことではなく、「本番で初見の問題を解けるようになる」ことです。初見の問題に対応するために過去問をたくさん解いてパターン学習していくわけですが、この本で取り上げられている問題を解くことで、その効果を高めることができるでしょう。

■『データベーススペシャリスト総仕上げ問題集』
過去問演習用に購入しました。本書の内容+ダウンロードできる過去問を合わせて、10年分ほど解いたかと思います。実は前の2冊も購入者特典で過去問をダウンロードすることができました。購入前にしっかり見ないと駄目ですね。
「実力診断テスト」として、オリジナルの模擬試験がついています(実際の過去問を優先した結果、解きませんでした)。

色々と書きましたが結局は売れている本を手にとってみて、自分に合うものを探せば問題ないと思います(文体だったりレイアウトだったりも、意外と大事です)。
ただ、知識整理用の本と午後試験の過去問解説に重きを置いた本、それぞれ1冊ずつあると良いかもしれません。

勉強時間

正確な記録がないので、一日あたりの勉強時間から概算しようと思います。

平日はオフィスを出た後に近くの立ち食い蕎麦を食べ、駅のカフェが閉まる22時まで勉強をしていました。移動時間もあるので、勉強時間は90分ほどだったと思います。休日はお昼すぎから始めることが多く、6時間くらいでした(本当は朝から勉強して10時間とか勉強したかったのですが…平日の疲労が溜まっていて無理でした)。
ここから考えると、おおよその勉強時間はこんな感じだと思います。実務経験やバックグラウンドによって必要な勉強時間は大きく異なると思うので、あくまで参考としてご覧ください。

応用情報:160時間
統計検定:240時間
DB:240時間

受けてみた感想

まずは全体的な感想です。

2月頃から10月半ばまで試験を受けっぱなしで、ずっと緊張感のある生活を送っていました。ですが試験自体は、結構好きだったように思います。情報を収集して戦略を練り、本番が来るまでひたすら鍛錬を積み重ねる……そういった一連の流れは、何か戦いに挑んでいるようで楽しさを覚えました。

問題を解くのも好きでした。仕事をしていれば失敗はしますし、私生活でも嫌なことは当然あります。そんなときには問題をひたすら解くことで、それを忘れられたんですね。私と同じようにぐるぐると考え事をしてしまいがちな方は、ぜひ試してみてください。

以下、それぞれの感想です。

応用情報

浅く広く、情報系の知識全般について学ぶことができました。正直ただコードを書くだけなら必要としない知識も多いのですが、これからPLやPMになったりして影響範囲の大きいことをしようと思うと、こういった開発全般の知識が不可欠になると思います。そのための準備として、受ける価値のある試験だと感じました。

反省点は、午前試験に時間を使いすぎたことです。時折、年度ごとに過去問を解いて、自分が何割取れるのかをチェックするようにしましょう。

良かった点は、午後試験の選択問題を多めに解いていたことです。システム監査のところは、本当は経営戦略を解く予定だったのですが、本番中に問題を見て切り替えました。あまり手広くやると一つ一つが手薄になりますが、1〜2つ、余分に勉強しておくと良いでしょう。


統計検定

2級のときに曖昧だった知識を、脳に馴染ませることができました。よく2級まであれば十分と聞きますが、準1級まで勉強したことで習熟度が段違いに上がった気がします。また主成分分析や判別分析などの、機械学習の基礎となる手法についても学ぶことができました。

また、準1級の勉強をしていて1級を受けてみたくなりました。「1級は実務で使わない」「オーバーワーク」と言われていたので受けるつもりはなかったのですが……勉強を続けていくうちに段々と統計学そのものに興味が湧き、数式で理解できることが心地よくなっていきました。今年度の合格を目指し、現在勉強中です。

あとはKaggleにちゃんと取り組みたいところです。数式も追えるようになりましたし、機械学習の知識もつきました。理論の次は応用ということで、ぜひ挑戦したいと思います。


DB

データエンジニアをしていると、「どういうデータの入れ方をすれば分析しやすいか」を考える機会が多くあります。既存のシステムから取得したデータの分析を行う中で、古くからあるシステムであるほど現在追いかけたいKPIとは合わない設計になっていて悩むことも多くあります。そんな中で様々なテーブル設計について考えることができたDB試験は、非常に有意義でした。この問題はこんな構造にすれば解決できるのか、など得られるものが多いと感じました。

こちらの反省点は、試験の10日ほど前に午後Ⅱの選択を切り替える事態になったことです。普段クエリを書いているのもあって物理設計のほうが有利と踏んでいましたが、中々点数が上がらなかったので思い切りました。そんなに点数は上がりませんでしたが、解きやすかった印象です。もっと早く切り替えていれば、余裕を持って合格できたと思います。
向き不向きの判断は難しいのですけどね。

ちなみに先述のブドウ糖ですが、固形状のものとゼリー状のものを両方摂取しました。私は他の食事をパン1つで済ませたので平気でしたが、あまり摂りすぎると眠くなるはずです。気をつけましょう。

まとめ

試験は価値創出のために必要な知識習得の手段に過ぎません。つまり試験合格はゴールではなくスタートです。そういった意味では、目標としていた資格3つをすべて1年で取り切れたのは良かったと思います。早くスタートを切れるので。
DBで得た知識でデータ設計を整え、統計検定やKaggleで得た知識でよりインパクトのあるデータ分析を行い、自分の付加価値を生み出したい—今は、そんな目標を掲げています。

おわりに

最後まで読んでくださってありがとうございました!
これからもRSSのメンバーがブログを投稿していきます!

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