“攻め”のヘルプデスクへ ~問い合わせ対応効率化に向けたアプローチ~

こんにちは。RSS新卒5年目のN.T.です。
今回は、グループのITヘルプデスクを担っている中での工夫や取り組みをお伝えします。

まず、私のチームで日常的にどのような対応を行っているのかを簡単に紹介します。
そこから、その中で見えてきた課題と、課題に対する取り組みを紹介します。

業務内容と課題

私たちのチームは、グループ従業員のIT端末など、”エンドポイント”に特化したサービス提供をしています。
具体的には、

・PC、スマートフォンなどの端末やシステムに関する問い合わせ対応
・備品やアカウントの手配、端末の初期設定
・ライセンスや権限などを含むサービス管理
・オフィスの電気設備の対応(電源やLANをはじめ、ドアセキュリティ、AV機器…)

などなど…

グループの従業員3000名規模にわたる幅広いユーザー対応を、私たちのチームで担っています。
その中でも今回はメイン業務の一つであるヘルプデスク対応に絞ってお話します。
多数のユーザーからの問い合わせ対応をする中では、対応リソースが最も大きな課題です。
ひと月に約1500件の問い合わせがあり、限られた時間ですべてに対応する必要があります。
しかし、ただ受け身で問い合わせに対応するだけでは、チームの付加価値は限定的です。

私たちは、「守り」の対応だけでなく、能動的に課題解決を働きかける「攻め」の姿勢で、グループ全体の生産性向上に貢献することを目指しています。

そのためには、まず日々の問い合わせ対応を効率化し、問い合わせ数や管理コストを削減することでより付加価値の高い施策に取り組むためのリソースを生み出す必要があります。

行っている取り組み

前提をお話したところで、実際に行っている取り組みを紹介します。

主に紹介するのは、当社でヘルプデスクツールとして使用している、Zendesk(https://www.zendesk.co.jp/)の機能を活用した方法です。
このツール導入の背景や、構築における課題などは、別の記事として掲載予定です。そちらもご期待ください。

①問い合わせの発生を抑止
よくある問い合わせへの回答や、不具合の解消方法など、FAQ記事を充実させ、ユーザー自身で問題を解決できる「自己解決率」を高めることに注力しています。
記事の作成には、FAQサイトのページ閲覧数や検索クエリなどのデータを活用します。

たとえば、FAQサイト内でよく検索されているキーワードや、検索結果が0件だったキーワードを分析し、ニーズの高い記事を新規作成しています。

また、既存記事についても閲覧数が伸び悩んでいれば、タイトルや内容が実態に合っているかを見直し、定期的にメンテナンスします。
最近では、記事を閲覧した後に発生した問い合わせ数も確認できるようになりました。
また、記事を作成するだけでなく、見てもらうための対策も行っています。

作成している記事には携帯電話やスマートフォン、パソコンやPCなど、人によって表現が異なる単語が多くあります。このような単語を含む記事にはラベルを付与し、どちらの単語で検索してもヒットするようにしています。

システム名は英語が多いため、実際の検索ワードを確認し、スペルミス対策をしている記事もあります。
エラーへの対処法の記事を作成する場合は、その表示文を記事内にテキストとして含めることも重要です。
スクリーンショットを貼るだけでは検索でヒットしないため、エラー表示文で検索するユーザーをキャッチできません。

そのほかにも、記事の中に関連する別の記事へのリンクを載せるなど、細かな対策を数多く継続してきました。
このような取り組みを続けている結果、以前と比べて記事の閲覧数は3倍以上になり、問い合わせ数は月あたりで200件ほど削減できています。

▼記事の閲覧数の推移グラフ

②問い合わせの管理コスト削減

少ない人数で多くの問い合わせに対応していると、一人が同時に抱える件数は多くなります。
多くの問い合わせを同時に進めていると、個々の状況を記憶だけで正確に把握し、適切なタイミングで対応(メンテナンス)するのは非常に困難です。

そこで重要になるのが、各対応の「今(ステータス)」「次(ネクストアクション)」「誰が(ボールの所在)」を誰もが一目で把握できるようにし、管理コストを削減することです。そのために活用しているのが、問い合わせのステータスという分類です。

対応状況ごとに区分けし、今対応すべきものを分かりやすくしています。
こちらは実際に対応者が見ている画面です。左の欄が青いものは、ユーザーからの返信を待っている状態です。
返信があると自動的に赤色に変わる仕組みになっているため、担当者は「ステータスが赤色に変わったものから対応する」というシンプルなルールで動けます。

また、そのステータスを応用し、「対応方法を案内済みで、相手から一定期間返信がないものはリマインドのうえ解決済みとする」といった自動化もあわせて取り入れています。
(ユーザー側で問題が解決した際に連絡がなく、チケットをクローズできないケースが少なくありません。この自動化は、こうした”塩漬け”チケットをなくす上でも有効です。)

▼対応ステータスの遷移イメージ

(各分類の中には細分化したステータスもあり、ステータスは全部で11種類あります)

ステータス管理のほかにも、次回の確認日やネクストアクション、誰が確認中なのかなど、対応管理のためのフィールド追加といった様々なカスタマイズを行っています。
上記のような、対応状況を把握しやすくする仕組みに加え、最終更新から一定期間が経過した問い合わせを週ごとに自動でリスト化し、管理者で状況を確認することで、対応の遅延を防止する仕組みも作っています。

これらのような取り組みの結果、進行中の対応の状況確認に要する時間が削減されたことで、一人のメンバーが並行して対応できる件数が増加しました。

また、ステータスによって各対応の状況が把握できるため、他のメンバーへの対応引き継ぎにかかるコストの削減にもつながっています。

おわりに

紹介した取り組みは既に完了しているものではなく、現在も試行錯誤を繰り返しながら続けています。

今回紹介したのはヘルプデスク業務を効率化する取り組みですが、その他にも属人性の解消や解決時間の短縮など、対応の品質を高めるための取り組みも行っています。(これらについても、また別の機会にご紹介しますのでご期待ください!)
最後までお読みいただき、ありがとうございました。次回も楽しみにしていてください!

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